年賀状じまいと喪中はがきの違いと文例集

年末が近づくと、毎年の習慣である年賀状をどうするか迷う方も多いですよね。

最近では「年賀状じまい」といって、これまで続けてきた年賀状のやり取りをやめる方も増えています。

また、身内に不幸があった場合には「喪中はがき」を送り、新年のご挨拶を控えるのが一般的です。

ただ、「どんな文面にすればいいのか」「喪中の相手に年賀状じまいを伝えるのは失礼では?」と迷うこともありますよね。

この記事では、年賀状じまいと喪中はがきの違いや基本マナーをわかりやすく解説し、実際に使える短文例からフルバージョンまで豊富に紹介します。

2025年最新版の文例を押さえておけば、相手に失礼のない丁寧なご挨拶ができます。

ぜひ参考にして、あなたに合った形で大切な人への思いを伝えてください。

年賀状じまいと喪中はがきの違いとは?

まずは、「年賀状じまい」と「喪中はがき」がそれぞれどういう意味を持つのかを整理してみましょう。

どちらも年末年始の挨拶に関わるものですが、目的や伝える内容が大きく違います。

ここを押さえておくと、相手に失礼のない挨拶状を作る第一歩になります。

年賀状じまいの意味と背景

年賀状じまいとは、これからは年賀状のやり取りをやめることを相手に伝える挨拶です。

「今年を最後に、今後は年賀状を控えさせていただきます」という意思表示になります。

理由として多いのは、高齢で準備が大変になったライフスタイルが変化した環境配慮などです。

理由を曖昧にせず、感謝と一緒に伝えるのがマナーとされています。

目的 伝える内容
年賀状じまい 今後、年賀状のやり取りを終了することを伝える

喪中はがきの役割と出すタイミング

喪中はがきは、親しい人を亡くしたため、新年の挨拶を控える旨を伝える欠礼状です。

一般的には、近親者が亡くなった年の11月〜12月上旬に相手へ届けるのがマナーとされています。

文面では「年頭のご挨拶を控えさせていただきます」と欠礼の意思をはっきり伝えます。

ポイントは「事情を簡潔に知らせる」ことです。

目的 伝える内容
喪中はがき 身内の不幸により新年の挨拶を控えることを伝える

年賀状じまいと喪中はがきの書き方マナー

次に、実際に文面を作るときに気をつけたいポイントを見ていきましょう。

ちょっとした表現の違いで、相手に与える印象が大きく変わります。

ここでは、年賀状じまいと喪中はがき、それぞれのマナーや注意点を整理します。

年賀状じまいの文面で気をつけること

年賀状じまいでは、単に「やめます」と伝えるのではなく、理由や感謝を添えることが大切です。

「長年のお付き合いに感謝しています」という一文を入れるだけで印象は大きく変わります。

無愛想に見える短文だけの挨拶は避けるようにしましょう。

ポイント
理由を明記 高齢のため準備が難しくなった など
やめることを明確に 「今年をもちまして…」
感謝を添える 「長年のご厚情に感謝申し上げます」
今後の連絡手段 メールやSNSの利用など

喪中はがきの基本マナーと注意点

喪中はがきは、欠礼をお知らせするためのものなので、シンプルな文面が基本です。

書き方の決まりを守ることで、相手に丁寧な印象を与えられます。

特に句読点を使わずに書くのが一般的とされます。

ポイント 説明
欠礼の表現 「年頭のご挨拶を控えさせていただきます」
誰が亡くなったか 続柄・名前・享年を記載
日付と差出人 令和◯年◯月/住所・氏名
不要な内容 近況報告や宣伝などは控える

相手が喪中の場合の対応はどうする?

相手から喪中はがきを受け取ったときは、こちらから年賀状を出すのは控えるのが礼儀です。

代わりに「寒中見舞い」でお返事するのが一般的です。

タイミングは、松の内(1月7日)を過ぎてから節分(2月3日)頃までに届けるのが目安です。

ケース 対応方法
相手が喪中のとき 年賀状は控え、寒中見舞いで返信
喪中はがきが届かなかった場合 通常のやり取りで可。ただし相手に配慮を

年賀状じまいの文例集【2025年版】

ここからは、実際に使える「年賀状じまい」の文例をまとめてご紹介します。

短めでシンプルに伝えるパターンと、しっかりフルバージョンで感謝や背景を盛り込むパターンの両方を見ていきましょう。

あなたの状況や伝えたい気持ちに合わせて選んでくださいね。

体力的な理由でやめる場合

年賀状の準備が負担になってきたときに使える表現です。

短文で伝えるなら次のようにまとめられます。

誠に勝手ながら
今年をもちまして年賀状によるご挨拶を控えさせていただきます
長年にわたり温かいお付き合いをいただきありがとうございました

より丁寧に感謝を伝えるフルバージョンは以下の通りです。

高齢のため年賀状の準備が難しくなりましたので
本年をもちましてお年賀状のご挨拶を失礼させていただきます
これまで賜りましたご厚情に心より感謝申し上げます

なお 今後はメールや電話にてご挨拶させていただければ幸いです
これからも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます

令和○年○月
差出人住所
名前
短文例 フルバージョン例
「今年をもちまして年賀状を控えさせていただきます」 「高齢のため準備が難しくなりましたので〜」

転居や生活の変化でやめる場合

新しい環境に移ることを理由にする文例です。

このたび転居いたしましたため
勝手ながら本年をもちまして年賀状のご挨拶を控えさせていただきます
長年にわたり温かいご厚情を賜り誠にありがとうございました

フルバージョンはこうなります。

このたび転居することとなり 生活環境が大きく変わるため
誠に勝手ながら本年をもちまして年賀状によるご挨拶を終了させていただきます

これまで頂いた数々のご厚情に心より御礼申し上げます
今後は新しい環境での日々を大切にしながら また別の形でご縁を続けていければ幸いです

令和○年○月
差出人住所
名前

シンプルに伝える場合

特に理由を詳しく書かず、簡潔に済ませたい場合の表現です。

誠に勝手ながら
本年をもちまして年賀状のやり取りを終了させていただきます
これまでのご厚情に感謝申し上げます

フルバージョンは次のようになります。

このたび 個人的な都合により
本年をもちまして年賀状のご挨拶を控えさせていただくことといたしました

長年にわたりお心のこもった年賀状を頂き 深く感謝申し上げます
今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます

令和○年○月
差出人住所
名前
シンプル短文 シンプルフル
「本年をもちまして年賀状を終了いたします」 「個人的な都合により〜控えさせていただくことといたしました」

喪中はがきの文例集【2025年版】

ここからは「喪中はがき」の具体的な文例をご紹介します。

文例はあまり個性を出さず、シンプルかつ丁寧にまとめるのが基本です。

短文パターンと、より丁寧なフルバージョンをあわせて掲載します。

一般的な夫婦連名の文例

もっともよく使われるのが夫婦連名で送るスタイルです。

喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
父 ○○が○月×日に○歳で永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深く御礼申し上げます

フルバージョンはこちらです。

喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
去る○月×日に 父 ○○が○歳にて永眠いたしました
ここに本年中に賜りましたご厚情を深謝申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼をお願い申し上げます

令和○年○月
差出人住所
差出人名(夫婦連名)
短文例 フルバージョン例
「喪中につき年頭のご挨拶を失礼いたします」 「去る○月×日に父が永眠いたしました〜」

義母や義父を亡くした場合の文例

義理の親を亡くしたときには「義母」「義父」と記載します。

喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
義母 ○○が享年○歳にて安らかに永眠いたしました
生前のご厚情に厚く御礼申し上げます

フルバージョンはこちらです。

年頭のご挨拶を申し上げるところですが
喪中につき謹んでご遠慮申し上げます
去る○月に義母 ○○が○歳にて永眠いたしました
ここに生前のご厚情に心より御礼申し上げます

令和○年○月
差出人住所
名前

シンプルで丁寧な文例

簡潔にまとめたいときの定番スタイルです。

喪中につき新年のご挨拶を控えさせていただきます
去る○月に○○が永眠いたしました
皆様には本年中に賜りましたご厚情に心より感謝申し上げます

フルバージョンは次の通りです。

喪中につき新年のご挨拶をご遠慮させていただきます
去る本年○月に○○が享年○歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚誼に心より感謝申し上げますとともに
明年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます

令和○年○月
差出人住所
名前
シンプル短文 シンプルフル
「喪中につき新年のご挨拶を控えさせていただきます」 「去る本年○月に○○が永眠いたしました〜」

年賀状じまいと喪中はがきを兼ねる場合

最近では、喪中はがきと年賀状じまいを一緒に伝える人も増えてきました。

一度で両方の意向を知らせられるため効率的ですが、伝え方には注意が必要です。

ここでは、兼ねるメリット・デメリットと、実際に使える文例を紹介します。

兼ねることのメリット・デメリット

喪中はがきと年賀状じまいを兼ねることには、それぞれプラスとマイナスがあります。

一度でまとめて知らせられる点は便利ですが、場合によっては受け取る側が重く感じることもあります。

相手との関係性によっては分けたほうが丁寧なケースもあるので、状況に応じて選びましょう。

メリット デメリット
一度でまとめて伝えられる 受け取る側に重く感じさせる場合がある
手間やコストを省ける フォーマルな場面では不向き

兼用の文例と送るときの注意点

文例を作る際は「喪中であること」と「今後は年賀状を控えること」の両方を明記します。

ただし、あまり堅苦しくなりすぎず、感謝の言葉を忘れないようにしましょう。

短文例は以下の通りです。

喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
これを機に本年をもちまして年賀状によるご挨拶も控えさせていただきます
長年のご厚情に心より御礼申し上げます

フルバージョンはこちらです。

喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
去る○月に夫 ○○が享年○歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます

なお これを機に どなた様にも年賀状によるご挨拶は控えさせていただくことといたしました
今後はメールやSNSなどを通じて変わらぬお付き合いをお願いできれば幸いです

令和○年○月
差出人住所
名前
短文例 フルバージョン例
「喪中につきご挨拶をご遠慮申し上げます これを機に年賀状も控えます」 「去る○月に夫が永眠いたしました〜今後はメールやSNSにて」

寒中見舞いで伝える方法

相手が喪中の場合や、喪中はがきを送る時期を逃してしまった場合には「寒中見舞い」で挨拶をするのが適切です。

寒中見舞いは、松の内(1月7日)を過ぎてから立春(2月上旬)までに送るのが一般的です。

ここでは、寒中見舞いを使って「年賀状じまい」を伝える方法や文例を見ていきましょう。

喪中相手に年賀状じまいを伝えるとき

相手が喪中である場合、こちらから年賀状じまいを伝えるのは控えたほうが無難です。

どうしても伝えたい場合は、寒中見舞いにさりげなく添えるのがおすすめです。

寒中お見舞い申し上げます
寒さ厳しき折 皆様にはいかがお過ごしでしょうか
長年にわたりお付き合いをいただきありがとうございます

なお 勝手ながら来年より年賀状でのご挨拶を控えさせていただきたく
ここにお知らせ申し上げます
今後とも変わらぬご厚誼をお願い申し上げます
タイミング 注意点
1月8日〜2月上旬 喪中の方への直接的な「年賀状じまい」は避ける

寒中見舞いの文例

ここでは、一般的な寒中見舞いの短文とフルバージョンを紹介します。

短文はシンプルに以下のようにまとめられます。

寒中お見舞い申し上げます
本年もどうぞよろしくお願いいたします

フルバージョンは次の通りです。

寒中お見舞い申し上げます
厳寒の折 皆様にはいかがお過ごしでしょうか
日頃よりお世話になり心より感謝申し上げます

昨年中にご丁寧なお付き合いをいただきありがとうございました
本年も変わらぬご交誼を賜りますようお願い申し上げます
どうぞお体に気をつけてお過ごしくださいませ
短文例 フルバージョン例
「寒中お見舞い申し上げます 本年もよろしくお願いいたします」 「厳寒の折〜どうぞお体に気をつけてお過ごしくださいませ」

まとめとこれからの挨拶の形

ここまで「年賀状じまい」と「喪中はがき」、そして寒中見舞いについて見てきました。

最後に、大切なポイントを振り返りつつ、これからの新しい挨拶の形について考えてみましょう。

相手に配慮した気持ちの伝え方

年賀状じまいも喪中はがきも、どちらも相手への気遣いを形にしたものです。

形式にとらわれすぎる必要はありませんが、受け取った人が「丁寧に対応してくれた」と感じられる文面を心がけたいですね。

特に文末の感謝や今後のお付き合いへの一言は忘れないようにしましょう。

大切な要素
感謝 「長年にわたりお付き合いいただきありがとうございました」
今後の関係 「これからも変わらぬご交誼をお願い申し上げます」
配慮 「勝手ながら〜させていただきます」

メールやSNSを使った新しい年始挨拶

近年では、メールやSNSでの挨拶も広く受け入れられるようになっています。

形式ばった文章でなくても、ちょっとした一言でも気持ちは伝わります。

例えば、LINEで「今年もよろしくお願いします」と送るだけでも十分です。

大切なのは「続けたいという思いを相手に伝えること」です。

方法 特徴
メール 長めのメッセージも書ける。ビジネスにも使いやすい。
SNS(LINE・Facebookなど) 気軽に送れる。スタンプや写真で親しみやすさを演出できる。

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